スサノオ通信 2023年1月7日 第10号 制度への物神崇拝を捨てよ(その2)―「小選挙区制度」から「民主主義と専制主義の“対立”,そしてグローバルサウスとは何か」まで― 2023年1月7日 2 小選挙区制度導入の問題点(前号から続く) ⑴ いかなる「国家像(国家ビジョン)」=「綱領」が対立するのか 今号では小選挙区制度導入の二つ目の問題点について論じるつもりであったが,今少し第一の問題点(より大きな問題点)について述べてみたいと思う。 前号で小選挙区制度導入論者の「二大政党」論は,どのような「国家像(国家... 錦織 淳
スサノオ通信 2022年12月28日 第9号 制度への物神崇拝を捨てよ―「小選挙区制度」から「民主主義と専制主義の“対立”,そしてグローバルサウスとは何か」まで― 2022年12月28日 古い制度を壊して新しい制度を創る―すると,バラ色の未来が見える―私たちはしばしばそう思ってきた。そして制度「改革」なるものを幾度となく繰り返してきた。 実は,少年の頃の私はそうだった。中学,高校と生徒会長だった私は,様々な制度改革を試み,実現した。そうすることにより,私は何か素晴らしいことを成し遂げたような気になり,誇... 錦織 淳
スサノオ通信 2022年9月21日 第8号 ―スサノオ神話起源伝― 2022年9月21日 1 日本初之宮「須我神社」 島根県の奥出雲の入り口,大東町須賀に,日本で最初の御宮といわれる須我神社がある。 簸の川(ひのかわ)(現斐伊川)上流において八岐大蛇(やまたのおろち)を退治した須佐之男命(すさのおのみこと)は,櫛稲田比売命(くしなだひめのみこと,稲田姫)とともにこの地に至り,「吾が御心清々(すがすが)し」と... 錦織 淳
スサノオ通信 2022年8月19日 第7号 文明史的転換(その2) 2022年8月19日 SDGsだとか脱炭素とかいう前にやるべきことがあるのではないか 1 お詫び 弁護士業務が多忙を極めたため,この通信がしばらく途絶えてしまった。その間,ウクライナ戦争が勃発した。読者より「錦織淳の文明論はこのことにつきどのように答えるのか?」という問いかけをいただいた。もちろん,私はこの問いかけに答えなければならない。し... 錦織 淳
スサノオ通信 2021年12月14日 第6号 文明史的転換(その1) 2021年12月14日 1 今一度レヴィ=ストロース先生に捧げる一首を――レヴィ=ストロースの文明論―― 自分で詠んだ歌を再び解説する無粋をお許しいただきたい。前号でお送りした一首 ウィルスを 解(と)き放(はな)ちたる 人の世(よ)を花咲き乱れ 常世(とこよ)の如(ごと)く は,フランスの文化人類学者レヴィ=ストロース先生の弟子を... 錦織 淳
スサノオ通信 2021年8月16日 号外 2021年8月16日 1 タリバンの復権とアフガニスタン現政権の崩壊 今朝の報道によれば,アフガニスタンの首都カーブルにある大統領府をタリバンが占拠し,ガニー大統領は国外(隣国タジキスタンか?)に逃れたということである。タリバンの主要都市制圧が報じられてから1週間も経っていない。誠にあっという間の出来事であった。 かくして,アメリカに支... 錦織 淳
スサノオ通信 2021年7月9日 第5号 私と検察,私とマスコミ(第3回) 2021年7月10日 <ここで一首> ウィルスを 解(と)き放(はな)ちたる 人の世(よ)を花咲き乱れ 常世(とこよ)の如(ごと)く これは最初の緊急事態宣言が出された昨年の4月5日,ある人と花見の宴を催す約束が流れた際,閑散とした隣の公園で詠んだ歌を,その人に贈ったものです。レヴィ=ストロース先生(フランスの文化人類学者)の“... 錦織 淳
スサノオ通信 2021年5月1日 第4号 私と検察,私とマスコミ(第2回) 2021年5月1日 3 私と検察,検察と政治(その2) ―水俣病自主交渉川本裁判― (1)秦野章元法務大臣との出逢いを創ったもの 人生の禍福(かふく)は糾(あざな)える縄(なわ)の如し―という。 人生の出逢いが織りなすのは,縦糸と横糸がつむぎ出す絶妙な綾(あや)というべきか。 前号で紹介した秦野章元法務大臣と私との出逢いのきっかけを作... 錦織 淳
スサノオ通信 2021年4月2日 第3号 2021年4月1日 私と検察,私とマスコミ 1 ここでちょっと一服!ちょっと脱線! 自分の書いた記事をひとたび世に出せば,それは1人歩きする。自分のもののようであり,自分のものでないようでもある。自分の書いた記事に早くも“解説”をつけるのはいささか気恥ずかしい気がするが,スサノオ通信第1号の“心”は,「想像力」ということである。そう! あ... 錦織 淳
スサノオ通信 2021年2月17日 第2号 2021年2月17日 論争を避ける国家と それを容認する国民 ―国家・国民衰退への一里塚― 菅総理のジレンマ 菅総理が自らの答弁スタイルで悩んでいる。そのことでいろいろ批判を受けているからだ。いわく―原稿の棒読みである! 目線が下を向いている! いわく―迫力がない! そのため,最近プロンプター(文字が正面の目線に浮かび上がる機... 錦織 淳